接骨院に通院されている方の交通事故の車の破損などについての示談

文責:院長 渡邉 裕太

最終更新日:2020年07月05日

交通事故の物損

 物損とは、建物や自動車など、人間の身体以外に生じた損害のことをいいます。

 人間の身体に損害が生じなかった事故のことを物損事故と呼んでいます。

物損の示談が人損の賠償に悪影響を与える可能性

 人損(ケガの損害)の示談に先立って物損(車やバイク・自転車の破損などの損害)について示談することも多いのですが、物損についての示談で安易に過失の有無や割合を認めてしまうと、ケガについての示談にも影響を与えることがあるので注意をしてください。

売却価格低下分(評価損)の賠償の請求

 自動車を購入して間もない場合や高級車である場合などには、完全に修理されたとしても、評価損、すわなち、売却価格の低下が生じたことによる損害の賠償を請求できることがあります。

物損事故の代車使用料

 代車使用料については、交通事故発生後、事故車が使用できなくなって、現実に代車を使用し、代車使用料が発生している場合に認められるものです。

 

 代車使用料が認められるのは、修理が可能な場合には修理に必要な相当期間、買い替えが必要な場合には買い替えに必要な相当期間に限られます。

物損事故の代車使用料の期間

 修理期間としては1週間から2週間認められるのが通例ですが、部品の調達や営業車登録等の手続きが必要な場合には長期間代車使用料が認められることがあります。

 

 保険会社等との交渉期間についても、その交渉内容・経過に合理的な理由がある場合には、相当期間に含められる可能性があります。

物損事故の休車損害

 運送会社の貨物自動車、タクシー等、営業用車両が交通事故による損傷の修理や買い替えなどによって使えなくなり、営業ができなかった場合には、営業をしていたならば得られたであろう利益の損失につき休車損害として認められます。

 

 休車損害は、原則として、交通事故前の売上平均から経費を控除して計算します。

 ただし、事故車両の使用者が遊休車などの代替車両を使用することによって、現実に利益を得ていたときには、休車損害の計算につき一定の修正が入ることがあります。

物損事故の休車損害の期間

 休車損害が認められる期間については、代車使用料と同様に、修理が可能な場合には修理に必要な相当期間、買い替えが必要な場合には買い替えに必要な相当期間となります。

物損事故に詳しい弁護士に相談

 物損についての示談金額、過失の有無や割合など示談の内容が適正であるかについては、物損の損害額の算定や過失割合の考え方、裁判例などの知識が必要ですので、交通事故に詳しい弁護士にご相談ください。

 

 物損の示談は、事故後早い段階から進むことがありますので、早めのご相談をおすすめいたします。

 

 車道接骨院が提携している法律事務所である『弁護士法人心』さんでは、請求金額の大小にかかわらず、無料相談を実施しておりますので、少額の物損事故のような場合にもお気軽にご相談してみてください。

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